字余り日記

140字に入らなそうなアニメの感想、ゲームのことなど 大体走り書き

【アニメ終了時感想】まちカドまぞく 全12話

ひとことで作品まとめ

ある日まぞくとしての力に目覚めた闇の一族の末裔である吉田優子(シャミ子)が、光の一族の末裔に勝つことで一族にかけられた呪いを解呪していこうと奮闘する物語…なのだがきらら系列の4コマなのでゆるふわコメディでもある

 

評価 10点(10点満点)

 

感想

一応原作既読*1*2なので、基本的な流れは知ってしまっているし、普通に楽しく見られるが、それ以上のことが起こるとは思っていなかった。

しかし、ナレーションがヨシュア、つまりシャミ子の父親だったと最終回のクレジットで明かされて*3、えもいわれぬ感情になってしまった。死んだ人やキャラクターが見守っているから…みたいな展開や、現実に誰かが亡くなったときに見守っててね云々という話はよくある。本作においては、これを、実際に見守っていましたというのを、見守る側の視点で何回も何回も描かれていたというのを、不意打ちのような形で*4、最終回で気づかされることになった。今までシャミ子に各A,Bパート終わりでかけられていたエールが、娘を生かすために封印された父親のものだったと気づくと、僕は正気ではいられなくなった*5

シャミ子自身は遠くに行ってしまったと感じている父親が、実はすごく近くにいたという2巻の終わりに相当する部分を最終回付近に持ってきた意味を理解した。正直3巻における桃の姉である桜の話も入れれば、そちらの方でも桃とシャミ子の関係性の山場もあるし、2巻終了時よりキリのいい終わり方だろうにとか思っていた。しかしながら、メインの話であるシャミ子との話だけでなく、サブの話、裏の話とも言えるシャミ子の家族の話にも重点を置く、そういう姿勢をはっきりと感じる最高のアニメの締め方だったと感じている。

ビジュアルは前もって知っていただけにこの声とシャミ子の父親と結びつかなかったのも、実際に確定した驚きが大くなり、生じた感情も大きくなったと考えている。

 

本筋の方に関しても、1話と12話で救いの手が逆方向になるという非常に美しい形になっている。具体的には、1話においてまぞくとしての力の象徴であるツノの重さに慣れず転んだことを切っ掛けとして桃に助けられたシャミ子が、12話において、姉が消えた理由を探るためシャミ子に協力を持ちかけたものの、シャミ子の家族との因縁*6について知ったショックでシャミ子から逃げようとした桃に対し、自分一人で抱えるなエトセトラエトセトラと言っている。

食費等含む可処分所得が月4万円という最初に提示されたインパクトのある課題に関しても6話で解決されているしね。

 

今でも気持ちが落ち着かないので文章がおかしいかもしれない…

 

まとめると、シャミ子と桃の関係性という話だけでなく、シャミ子を遠いようで近いところから見守る親の話も感じられるいいアニメだった。

僕は予想外のところから王道的な内容をぶつけられて死んだ。

 

 

以下は視聴直後における自分の感想である。

 

*1:出版5巻で読んだの現状3巻までだけど アニメは2巻まで

*2:放送始まってから先が気になって読んでしまった

*3:原作でも同じという確証はない

*4:気付かなかったのかと言われると悲しいが基本的にお父さんのことはあまり考えてなかった ゆるキャン△のナレーションみたいな感じかと

*5:流石に言い過ぎ

*6:桃の姉がシャミ子の父親を封印したこと