字余り日記

140字に入らなそうなアニメの感想、ゲームのことなど 大体走り書き

復活の狼煙

2021年7月追記 すみません.まだ再開できる状況ではありませんでした... すみません

お久しぶりです. 一身上の都合によりアニメ視聴や感想の記述が約1年ほどできていませんでしたが,おそらく再開できるような状況になったので,このブログのほうもぼちぼち再開していけたらいいなと思っています.

この休止期間中に,友人が紹介していましたので,新井一著『シナリオの基礎技術』1を読みました. そもそも本書はシナリオを書く側への参考となる本なのですが,読み解く際にもうまく使えるだろうという趣旨で読みました. 実際にこの本を読むことを通して,多少はアニメを見る際の解像度を上げることができたと思います.

読みましただけではつまらないので,今回は特に記憶に残ったところを数点書こうと思います.

  • 映像芸術は現実や演劇と異なり枠がある
    演劇など,枠がない芸術と比較して,見せたいものを強制的に見せる/見せたいもの以外を画面の外に追いやることで集中させないことが可能となる. 枠に余計なものを入れると客に混乱をもたらすという意味で解釈しています.

  • 同一シーン中の時間は現実と同じ
    不自然にカット間などで時間が飛んでいたりすることに対する警鐘という感じ. リソース配分の優先順位で捨てられてるだけだったら悲しい.

  • 反応こそがドラマである
    理科の実験のように,何か試薬(ex.リトマス液)のようなものを用いて反応を見るという手法で主要なキャラの性格などは表現するべきであり,言葉で表現するのは小説ではないのだから慎むべきということ(と理解している). 脇役とかだと描写によって本筋がどっか行きかねないので言葉で表現するほうがいい場合もあることに留意しつつ,”映像”として表現ができているか,できていないならどうやったらできるだろうか考えてみたいと思う.

  • シナリオの巧拙と個々人の好みをちゃんと分けろ
    一応自分は分けることを心掛けてはいるつもり(自分が好きでなくとも世間の評価が高い場合は自分は好きじゃないという表現をするなど)ではあるのですが,この本では,9章10章あたりで述べられている「シナリオ診断学」という形で,客観的な基準が与えられていた.これからはうまく言語化できそうで嬉しくなった.

この本の中身を書いていくだろう感想に生かせるように身体化のために振り返ったり実際にシナリオ書いて診断してみたりをしてみたいですね.


  1. 30年以上前に刊行されている上にそれ自体が改訂版であるため内容はかなり古く,ある程度現代の感覚と異なるところがあります.